低血圧症

低血圧症

低血圧症の人は、痩せ型の人や若い女性に多いです。低血圧に伴った症状に頭痛、肩こり、めまい、手足が冷える、だるくて疲れやすい、食欲不振、胃下垂、便秘がち、下痢をする、貧血があるなどがあります。
漢方医学のものさしであります「」のバランスがくずれて、気虚血虚水毒のいずれかの状態にあります。
それと共に、体が冷えています。また、ストレスにより気の流れに滞りが生じます。
低血圧症に使用される漢方薬はどのような処方があるかと言いますと

1.加味逍遥散(かみしょうようさん)
   比較的体力のない人で、疲れやすく、頭痛、頭重、のぼせ、肩こり、めまい、不眠、イライラがあり、上半身がかっと熱くなる症状があります。その他、血の道症、肝炎に応用します。

2.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
   足腰の冷え、肩こり、目眩、動悸などがあり、貧血気味で、水っぽいポチャポチャした感じのある体質の便秘に使用します。

3.八味地黄丸(はちみじおうがん)
   冷え症で、排尿回数が多く、口渇があり、腰痛、浮腫みがある人の皮膚病に使用します。

4.苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
   水分停滞から立ちくらみ、めまい、動悸、息切れ、頭痛などの症状がある。

5.半夏百朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
   手足が冷えて、食後に眠くなる人に使用します。
   胃下垂のある無力体質で疲れやすく、頭痛、目眩、食欲不振があります。

6.小建中湯(しょうけんちゅうとう)
   桂枝加芍薬湯に膠飴(こうい)の飴を加えたものです。
要するに、無力な体質で疲労しやすく、腰痛、動悸、寝汗、口渇、手足のほてり、トイレの回数が多い症状に使用します。

7.六君子湯(りっくんしとう)
   胃腸が虚弱気味で消化不良、食欲不振、みぞおちの痞え感、つかれやすい、貧血ぎみ、手足が冷えやすいなどの症状があります。  

8.人参湯(にんじんとう)
   体力が低下して頭痛、冷え症、食欲不振、下痢、吐き気、尿量が多いなどの症状があり、とにかく胃がうんと冷えてしまっていて胃に力がない場合に使用します。

9.真武湯(しんぶとう)
   全身の機能が衰えて、血色が悪く、気力も乏しくて冷え症で、尿の出は少なく下痢したあと、ガックリ疲れる人に使用します。

10. 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
   比較的に体力がなく、冷え症で激しい頭痛を訴え、首筋、肩こりと嘔吐を伴う症状があり、慢性の頭痛、偏頭痛のある場合に使用します。

11.当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょとう)
   手足や腹部の痛みがあるほど冷えて、しもやけができやすく、頭痛、悪心、嘔吐、頻尿などのある方に使用します。

12.十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
   皮膚の枯燥があり、免疫の落ちている場合(白血球の減少)に使用します。